マーケット・フォロワー戦略／フォロワー戦略
マーケット・フォロワー戦略あるいはフォロワー戦略とは、
競争対抗戦略で採用される方策のひとつである。
これは、リーダー企業やチャレンジャー企業の模倣をしながら経営資源の蓄積を図っている企業が採用している戦略である。
コトラーは、競争対抗戦略において企業が取り得る策は４つあると言っている。
・リーダー戦略
・チャレンジャー戦略
・ニッチ戦略
・フォロワー戦略
の4つである。
このうちフォロワー戦略は、他社への攻撃をしかけてマーケットシェアを大きく変えようとはせず、リーダー企業やチャレンジャー企業の後を追うことで利益を上げようとする戦略である。
たとえば、日本のコンビニエンスストア業界において、フォロワー戦略を取っている企業を特定するのは難しい。
ことに最近は各社独自色を出そうとしていてニッチ戦略を志向しているところもあるし、あるいはリーダーのセブン-イレブンには敵わなくてもチャレンジャーでいたいと主張している企業があるからだ。
それでも大雑把に言ってしまえば、ファミリーマート以下の各社はニッチ戦略を打ち出しているところを除いてフォロワー戦略をとっている企業と言ってよいだろう。
フォロワー戦略が積極的な競争を志向しないといっても、まったく競争しないわけではない。
個々の店舗は各々の商圏において激烈な競争を繰り広げているのであり、地域によっては「地域一番店」になっているところすらあるだろう。
全体としては、リーダー企業に目をつけられるような目立った動きをすることもなく、下位企業からの攻撃には十分用心して対抗しているのが、フォロワー戦略を取っている企業のあり方である。
●もっとフォロワー戦略について勉強したい方はこちら
・フィリップ・コトラー：コトラーのマーケティング・マネジメント -ミレニアム版-,ピアソン・エデュケーション(2001年10月)
・嶋口充輝，石井淳蔵：現代マーケティング[新版]，有斐閣(1995年11月)
戦略的マーケティングの基本的な理論解説書
